2004年 10月 イタリア旅行  7日目


ローマ市内観光


今日1日何処を観光するか、かなり迷った。
というのも私は、ローマ近郊のオリビエートに(ワイン買いも兼ねて)行ってみたいとかねがね思っ
ていた。
行くなら今日しかないのだが、夫はせっかくローマに来たのだからまず、市内を観光しようという。
かなり悩んだが『オリビエートはこの次ね!』(次がいつになるやら不明だが、“この次”が常套
句になっちゃった)という事で、市内観光へ。

8時過ぎに朝食レストランへ行ったら、時間が遅いせいか、日本人はいない。
そして最初に宿泊した時より、ウインナ―やフルーツの種類が増えている!!
遅い時間になると、ドンドン出てくるらしい。。

ホテルを9時過ぎに出て、駅前から出発するシティーツアーのオープントップバスに乗ること
にした。(乗り降り自由で1人13ユーロ)

やっぱりと言うか・・ここも行列。並んでいるお客さんを横取りしようと、ツアーパンフレットを持って
「うちの方が安いよ!安いよ!」と勧誘している客引きもいて、もうすごい騒ぎだ。
チケットを購入して乗り場に並ぶも、ここでもすぐには乗れない。(1階席ならすぐのれるが・・)
2台ぐらいやり過ごして、やっと乗れる番になり、2階の席に陣取り観光開始!
イタリア語、英語、フランス語、スペイン語のイヤホンを貸してくれる。(残念ながら日本語はあ
りません)

私達が乗ったオープントップバス バスの1日チケット 2階前方は屋根付き


まずは駅からすぐの共和国広場から、ナツィオナーレ通りを経由してヴェネツィア広場、そして
コロッセオへ。

「でか〜!!!」


なんというか周りを威圧するような建物だ。
人の数もハンパじゃない・・・ぽかんと口が開いたままになってしまう。

当初は“要所要所で降りて、観光したらまた次に来たバスに乗って・・・”などと気楽〜に考えて
いたが、そんな悠長な事では、1箇所で1日が終わってしまいそうだ。
完全にローマを甘く見ていた。

最初の計画は即座に変更。
まずは1周バスに乗って、全体の輪郭を掴んでから、行きたいところにあらためて行く、という事にした。
コロッセオの次はチルコマッシモを通り、真実の口がある建物の前を“中が見えるぐらい
ゆっくり”通過
したのだが、残念ながら私の位置からは見えず。

「まあ良いわ、どうせ古代ローマのマンホールの蓋だし・・・」と負け惜しみを言ってみる。
夫は見たらしい・・・(ちょっと悔しい)

この後ナボーナ広場をを通り、テベレ川を渡ってバチカンへ入る。
サンピエトロ広場、サンピエト寺院、サンタンジェロ城を車窓から見学するが、ここもまたすごい。
「よくまあこんなでかい建物を作ったもんだ」と呆れるぐらいの大きさである。
NYや香港の巨大ビル群とは全く違うものだが、“渾身の大箱”という意味では、それ以上の規模
かも?!それもずーっと昔の人が・・・・

ここで降りたい衝動に駆られるが、じっと我慢でカブール広場、ポポロ広場を通り過ぎ、
トレビの泉付近へ。
この近くのベネト通りまで来ると、始発のテルミニ駅はもうすぐの場所だ!
という事で、ベネト通りで一旦降りここからトレビの泉、スペイン広場に歩いて行ってみる事にした。

今まで呆れるほど大きな観光名所ばかりだったので、「トレビの泉」は意外に小さく感じたが
それでもかなり大きい。しかし観光客がすごくて泉になかなか近づけない。
やっと人の間をぬって、泉の渕まで行くが記念撮影をするのが精一杯。
コインどころではなかった〜。(@@;

この後は、トレビの泉から歩いて5分ぐらいのスペイン広場へ行く。
もの売りや、スリのメッカだと聞いていたが、かなりの数の警官が巡回していて、怪しい人は
見かけない。
階段の手すり部分に登って、写真撮影しようとしていた若いお兄ちゃんが、「ピー!!」と
けたたましく笛を吹かれ「登るんじゃない!!」と警官に注意されていた(笑)

せっかくなので、スペイン階段を上まで登ってみる。
見た目はそうでもないが、これが意外に大変(日本の建物にして5階ぐらいはあったのでは?)
で、上までたどり着いた時はかなり息が上がる。
しかし上からの景色もなかなかで、10分ぐらいスペイン広場を上から眺める。

「あ〜もう明日で日本に帰るんだ〜・・・じーん」


これは???知ってる人がいたら
教えて下さい。
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂。中には入らなかったが入場
は無料だそうです。
コロッセオ周辺は遺跡だらけ フォロロマーノ コロッセオ外観
カンピドーリオの丘 パラティーノの丘 サンタンジェロ城が見えて来ました
バチカンのサンピエトロ広場&寺院。こんなでかいものを作る
情熱って・・すごすぎる。
トレビの泉
泳ぎたくなるぐらい水が澄んでる スペイン階段は観光客だらけ 焼栗屋さんが出てました。ウマソー
スペイン広場の「舟の噴水」
イタリア人は噴水がお好き。
正面がブランド店が集中する、コン
ドッティ―通りにつながってます。
スペイン階段上のハスラードメデ
ィチホテル。以外に小ぢんまり・・



スペイン広場から伸びるコンドッティー通りを、ブラブラ歩いてみる。
財布が欲しかったので、ブランドショップを覗いて見るが、このショップの多くが値段が明確で
はない
のよね?!

要するに、商品に値札というものが付いていない。かつ、中をみても値札が入ってない。
「これはいくら?」と聞いても彼ら(店員)もすぐには分からず、中に入っているバーコードを
レジまでもって行き、「ピっ」とポスの機械に通してやっと値段が分かる仕組みになっている。

「値段一つ聞くだけでこれかい??」
こんな商売やってて効率悪いなあと思わないのだろうか??それともこういうところに買い物
に来る人はいちいち値札なんて見ないで「これと、これと・・あと、それもいただくわ」なんて
鷹揚にやってるのか?

しかし日本人は本当に多い。ヴィトンなどでは、どう見ても、“普通の社会人ではない”と、おぼしき
50代ぐらいの男性と、娘ぐらいの年齢の女性の日本人カップルが、山のように買い物をなさって
いた。
すっかり興が冷めて、何も買わずコンドッティー通りを後にする。

トレビの泉付近まで戻り、シティーツアーのバス停を確かめてから、それが見えるぐらいの位置の
レストランに入り少々遅めの昼食。
この辺りはローマの中でも賑やかな繁華街のようだが、老若男女歩きタバコをする人が
多いのにはまいる。そして、歩きタバコのいく末は路上にポイ捨て・・・・
せっかくこんなに素晴らしい歴史遺産を抱えてる町なのになあ。。。そういえばベニスで水路に
ポイっとタバコを捨てた人を見た時は、なんだか悲しくなった。

朝は軽く雨が降っていたが、日が高くなり天気もよくなってきたので、レストランの路地のテラ
ス席でお昼をいただく。
目の前ではヴィトンやプラダのニセモノを売る露店が出ているが、これがまあため息が出るような
「ナンチャッテ商品」。
こんなもの誰が買うのかしら??と思っていたが、意外と流行っている様子。
この手の露店は観光地で結構見かけたが、香港や韓国よりずっと堂々と売ってる。

だいたいの輪郭が分かってきたので、今度はコロッセオとバチカンでバスを降りて見学
をする事に。

このバスは、乗り降り自由で、降りるとき一々チップを払わなくても良いのが嬉しい。
これがアメリカなら、降りるときにガイドがドア前に陣取り「チップ、チップ」とうるさいのだが、
ここのガイド嬢は運転手とおしゃべりに夢中でそんな事はしないし、払う人もいない。
全体的にイタリア人は、チップをもらう事にあまり貪欲ではないように感じた。
一括りに「欧米」と言っても違うもんである・・・・


このお店でランチ(手ブレしてる・・)
ウエイター氏はカタコトの日本
語が喋れる
これは何かと思ったらワインでした フォカッチャとプリッツみたいなやつ
シーフードマリネ。色々な魚貝が
入っててんまい〜。
トマトソースが濃厚。
パンにもつけて食す
ゴルゴンゾーラのペンネ。量が
多くてちょっと飽きた。


コロッセオ周辺は、一大遺跡群のようになっている。
チケット売り場近くにはの拳闘士の格好をしたパフォーマーがいた。
一緒に写真を撮ろうものなら、多額のチップを要求されるそうだが、遠巻きに見た感じでは彼
らの商売は結構繁盛しているようだった。
まずはチケットを購入(パラティーノの丘と共通で10ユーロ)して中に入る。

グラディエータ―を見ていたので感慨ひとしお。(ベニスではすぐ寝てしまって見そこなったが)
しかし実際は、あそこまで残酷な拳闘は行われていなかったとの事。
グラディエータ―は、ハリウッド流の脚色であったらしい。
そりゃそうだ、あんなのが毎日行われていたら、興行師はあがったりだよね。

コロッセオの次は、パラティーノの丘へ行くが、このあたりでまた雨が強くなってくる。
ここは古代ローマの高級住宅地だったそうだが、今は野良猫の棲み家になっているらしく、のら
ちゃんに餌を定期的に持ってきている女性もいる。

しかしこの辺がこんなに広く、高低差のある場所だとは思わなかった。
雨もあいまって、ちょっとハードなハイキングというか、トレッキングコースのようだ。
フォロロマーノなども見渡せる場所であるが、とにかく端から端までがめちゃくちゃ広い。
今までの疲れもあり、ヨレヨレになりながらも日暮れ直前の丘を見学する。
フォロオマーノも降りていって見学しようと思ったが、もう歩くのがいやになりパス!

コロッセオ、パラティーノの丘の
共通チケット
コロッセオは、後世ドンドン石が持ち去られ、こんな形になってしま
ったんだとか・・・・
壊れた壁と壁の間から・・・ 中はこんな風になっています
古代ローマには地下という概念
ががあったのがすごい。
パラティーノの丘からの眺め
コンスタンティヌスの凱旋門が・・
元々高級住宅地だったところ
夢の跡という感じ
ここは馬場だったそうです。 パラティーノの丘から眺めたフォロ
ロマーノ。
よくもこれだけきっちり残ってい
たものだと感心します。
からすの背中が何故か灰色。
神の使いみたいな感じで神秘的
私達もコロッセオをバックにパチリ!


次は“バチカン”の予定だったが、コロッセオ、パラティーノの丘を見学した時点で、とっぷりと
日が暮れてしまい、泣く泣く諦める。(←今回はこれが多い・・うう)

とにかくローマは見るべきところが無数にある上に、その一つ一つの規模がものすごく大きい。
もう少しちゃんと下調べをするべきだったと反省。

シティーツアーのバスは運悪く渋滞に巻き込まれてしまい、また外はすごい豪雨になり、バスの
中にも(2階部分から)雨が雨漏りのように入って来る始末。
もう何処で降りるのも、ほとんど無理な状態になり、テルミニ駅到着まで大人しく待つ事に。
しかし渋滞がひどいせいで、かなりの時間を要する。

テルミニ駅に到着したのは、19時をとうに過ぎていて、最後の夜の食事をどうしようかと迷っ
たが、雨もひどいのでホテル近く(隣り?)の中華店で済ませることにする。

下記の写真の他に3品ぐらい頼んだのだが、空腹すぎて撮る前に食べちゃった・・
因みにここは白いご飯がすごく美味しかった。
中華店とはいえご飯を主食としないイタリアではそれだけでも嬉しい!

ホテル周辺は、駅から流れてきた少々怪しい人もいるが、とても便利で食事や買い物には困
ることはない。


まずはやっぱりビール フカヒレスープ。サッパリ味で
フカヒレもたっぷり
チンジャオロースはピーマンが
細切りじゃないのだ。


今日も本当に歩き疲れてヘロヘロという感じでホテルに戻る。
サロンパスとか持ってくればよかったなあ・・

明日は20時発の飛行機で帰国なので、観光できるのはせいぜい17時まで。
バチカン宮殿と、サンピエトロ寺院を、超駆け足で見れれば上出来だろう。

こんなに疲れても、好奇心が一向に衰えないのは、やっぱり見どころが本当に多いという事。
「明日も頑張って歩こう!」と決め早めに就寝する。