2004年 10月 イタリア旅行  6日目



パドヴァ観光&ローマへ


今日も是非ベニス観光に行きたかったが、ホテルの送迎バスの帰りの時間を考えると、ローマ行きの
ユーロスターに間に合わない。ベニス観光は泣く泣く諦めるが、16時45分発のユーロスターまでには
少し時間があるので、すぐ隣町であるパドヴァを観光する事にした。

連日歩き通しだったので、午前中は少しゆっくりする事に。
持ってきた入浴剤を入れ、朝からのんびりお風呂に浸かり、読書などをする。
「あ〜極楽!!」
入浴後は、日本から持ってきたイボイボ付きミニ青竹で足の裏をマッサージ。

しかしいつまでもゆっくりしてはいられない。
荷物をまとめ、お昼前にはチェックアウト。タクシーを呼んでもらいメストレ駅に向かう。
このタクシーはホテルタクシーのようで、15ユーロのフィックスプライス。(チップも不要)
最初はメーターを上げなかったので、「え!白タク?」と思ったが、ちゃんとしたタクシーだった。
(でも10分ぐらいの距離で、2000円超とは高いよね・・・)

まずは、パドヴァまでのローカル線のチケットを購入しなくてはいけないのだが、
やっぱり窓口は行列状態。
う〜〜!!またかい・・・(汗)

と、ここである事がひらめいた!!

私達は16時45分発の、メストレ駅からローマまでのユーロスターのチケットを持っている。
               ↓
●パドヴァはその途中(メストレの次)にある。
               ↓
●という事は、ローカル線の切符を買わなくても、少し早いユーロスターにパドヴァまで乗せ
てもらえないだろうか?
(勿論スタンディングで結構ですから〜)

これを、ツーリストインフォメーションに行き、係りのおじさんにチケットを見せながら主張したら、
少々苦笑いで「OK!」
なにやらイタリア語で紙に書いてくれて、検札が来たらこれを見せるようにといって渡してくれた。
わ〜い!!あちこちの行列に腹を立てたりするも、こういうアバウトさもあったりして結構憎めない。
>イタリア人
グラッツィエでした!!

次のユースターまで30分ぐらい時間があったので、駅前のプラザホテルで軽い昼食。
今日は日本人団体さんと遭遇する事もなく、ガラガラだったのでのんびりする。

12時30分にメストレ駅から、ユーロスターに乗り込み、パドヴァへ。
20分ぐらいの距離だが、ガラガラだったので2等のシートに座らせて貰う。検札は来なかった。
パドヴァの駅でコインロッカーを探したが、使用禁止になっていて駅構内の一時預かり所のみ
オープンしている。(なんでしょ??テロの影響か?)
ピギーバッグ2個で7.5ユーロ。海外からの旅行者という事で、パスポートのコピーも取られる。

身軽になって行動開始!!

駅前の交差点を渡ろうと信号を待っていたらしたら、ここでバスの事故に遭遇。
バスは回送で、相手の乗用車の人にも怪我は無かった様子だが、ドカンと大きな音がして大型
バスの横腹に縦2メートルぐらいの大きな穴が開くぐらいの事故。
もし人が乗ってたら、結構な惨事だったかも・・?!

イタリア人の運転はひどくスピード狂って事も無いようだが、交差点とか、脇道から幹線道路に
出る時とか、あんまり周囲確認をしないという感じ・・・
あと軽くバンパーにあたるぐらいなら、事故という認識もないらしい。
私達はメチャクチャ驚いたが、街を歩く人は「こんなの日常茶飯事!」みたいな感じでさっさと通り過
ぎて行くのが印象的だった。

パドヴァのまず一番の見どころは何といっても「スクローヴェニー礼拝堂」。
駅から歩いて5分ほどのところだが、礼拝堂や博物館の周りは緑が多く、学生達の憩いの場に
なっている。
礼拝堂と市立博物館がセットになった入場券を購入し、荷物を預けて、まずは礼拝堂に入る前の、
説明のビデオを見を見る。
フレスコ画が傷まないように、1度に入る人数制限はもとより、入る前のビデオ鑑賞の部屋は温度
調整室もかねているという厳重さである。でもそれあんまりイタリアっぽくないなあ・・・

しかしそれだけきちんと管理しているだけあって、フレスコ画の状態は素晴らしく良い。
アッシジのフレスコ画に比べると、年代的に新しい事もあるが、全体的に色が鮮やかではっきりして
いるという印象を受けた。


芸術音痴の私には、宗教画というものはよく分からないのだが、遠近感がすごく面白い。
(家があって、そのすぐうしろに山があってそこにも人がいる・・・みたいなやつ)
あと「天国と地獄」みたいな観念もすごくはっきりしてるのよね。
そういえばこういう絵(地獄と極楽)って日本のお寺にもあるよなあ。。

礼拝堂を見た後は、二つの建物に分かれた市立博物館を見学。
やっぱりここも例に漏れず、ものすごい数の美術品が・・・・ここも人数制限をしている上に、係員が
とても多く、一つ一つの状態がすこぶる良いようだ。メインはティエポロの宗教画。
それ以外にも、彫刻の布のヒダヒダとか、クッションのフンワリ感なんて本物に見える。
今まで宗教画ばかりで、あまり見かけなかった静物画(果物とかお花・・)などもあって、私達に
とっては分かりやすいミュージアム。美術品全体からは、この辺はわりと裕福な土地柄だった
のかなあという印象を受けた。

お昼はサンドイッチとクロワッサン。オレンジジュ
ースはその場で絞ってくれました。超フレッシュ!
パドヴァの駅。柱が遺跡っぽい 駅前はこんな感じ
けが人がいなくて
幸いだったけど・・
駅前の道を真っ直ぐ
歩いていくと⇒
スクローヴェニー礼拝堂、市立博物館にあたります。緑がいっぱい!
スクローヴェニー礼拝堂は意外と小さいとこ
ろでした。
こういう古代の土器ってアジアもヨーロッパも
そう変わらないんですね
グラディエーターにこん
なのが出てたなあ


やはりここでも時間がかかってしまい、他のところはほとんど見れず終い。
隣接する植物園の庭と、隣りのエレミターニ教会をちょっとだけ見て駅へ急ぐ・・

パドヴァの最初の予定では、お昼が軽かった上にローマ着が21時過ぎなので、食事もして行こ
うと考えていたが、そんな時間も無く、また駅のピッツェリアでピザ1枚買う暇も無く、慌しくローマ
行きのユーロスターに乗り込むことに・・・(TT)
まあ、旅行中というのは往々にしてこんなものだ!!

ローマまでは少し距離があるので1等にした。
シートは横2−1の配列で、テーブルのついた4人用のボックス席(これは2等と同じ形式)と、2人用の
向かい合わせの席。
そしてドア付近に2人用の横並び席と、車椅子用の1人席がある。
2等に比べれば全体的にゆったりして、リクライニングも出来るが、日本の新幹線の、グリーン車と
普通車ほどの違いはないように見えた。

チケットの番号を見ながら自分達の席を探すが、なぜかシートの番号が順番になっていない。
隣り同士が56と58、通路を隔てた隣りの席が57、後の席が50とかなっていたりする。(2等も同様)
うんと離れるわけじゃないけどこれって何??コンパートメントの名残だろうか??

やっと見つけた自分達の席には、若い中国人のカップルが座っていた。

「ここ、うちらの席だよね〜??」

チケットを見せたらそのカップルは、黙って近くの開いている席に移動。
他にも仲間がいてカップル同士、4人での行動らしい。
なんだか私達が追い出したみたいで、すごく気になる・・・車両番号が間違っていないかを確かめに
行くが間違ってはいない。

「・・・てか、あの子達の本当の席はどこなのさ??」

最初は5割ぐらいの入りだった1等のシートも、ボローニャでかなりの客が乗り込み、ほぼ満席に。

ふと近くの席を見ると、なにやらもめている様子。

ビジネスマンらしき人が入ってきて、例の中国人カップルの席のところで何か話している。
そのビジネスマンは大きな荷物を持って、自分の席をウロウロと探していたのだが、満席状態な
のに、彼らは言われるまで知らん顔でそこに座っていた為、少々腹を立てたといういきさつのようだ。
中国人カップルは、悪びれる様子もなく、かといって謝るでもなく、今度は車両の連結部分に移動
して立っている。

彼らは全員、もともと1等の客ではなかったらしい・・・

「ひょえ〜〜?!大胆というか、ずうずうしいというか・・!!」
だってさ、1等のスナック&ドリンクのサービスも堂々と貰っていたよ〜〜!?


プリマクラッセ(1等)のシート
ボタンでリクライニングできる仕組み
軽くパーテーションで仕切ってある
のは?やっぱりコンパートメントの
名残かな??
スナック&飲物のサービス。
このコーヒーはほんの2〜3口しか
なく、最初試飲かと思った・・


お腹が空いたので、ビュッフェに行ってみるが、レストランがオープンするのは、フィレンツェ
以降との事で、スナックバーでビールを飲んで退散。
昔日本の列車にも食堂車があったけど、今は全く見なくなってさびしい!!
でもこっちは駅弁がないのよね。サンドイッチやピザは何処にでもあるけど・・・
台湾や韓国では、たしか駅弁みたいなのがあった・・・東アジアの習慣かな?

後でまた行こうと思ったビュッフェだが、車内が満席状態になったため、窓側に座っていた私達
は出づらくなり、結局いけなかった。

ローマにはほぼ定刻に到着。
5〜10分の遅れは許容範囲だと思ったが、イタリアだってやれば出来るのだ!
私達は2号車だったので、ホームをそんなに歩かなくても良いと思っていたら、フィレンツェで方向
転換をしたらしく、最後尾から二つ目の車両になっていて、かなり歩くはめに・・・

駅の周りには、また怪しいもの売りと雲助タクシーがウロウロしているが、当然無視してホテ
ルへ向かう。もう道は分かっていたのでビクビクする事もなく楽勝だ。

ホテルレセプションで、預かって貰っていたスーツケースをピックアップし、鍵を貰って部屋へ。
今回は2階の部屋で、アップグレードはなかった。
まあ、どうせ日中は観光に出ずっぱりだし、静かに寝れれば、それで充分といえば充分だが・・

しかしお腹が空いたよ〜!!
パスタは好物なので、今まで日本食が恋しくなる事はなかったが、どうにもパンが美味しくない。
レストランに入ると大抵頼まなくてもパンがついてくるのだが、これが固い(というかぶよぶよ)
ままのバゲットとか、フォカッチャなのよ・・・
軽く焼くなりレンジでチンすると、全然美味しくなると思うんだけど、暖めて出してくれたところは
1件もなかった。

とにかくパンじゃないものが食べたい!という事で、中華のお店へ・・
安易といえば安易だけど、ご飯と醤油があるのがやっぱり嬉しい。

このお店に、日本人の女性2人の先客が居たのだが、このうちの1人の声がまあでかい事!!
かなり離れた席だったにもかかわらず、話す内容が丸聞こえで店中に響き渡っていて、夫と話し
ていても、その人の声に返事をしそうになる。
まるでお店の中で選挙演説しているような感じで、可笑しくなってくる。

彼女達が食事を終えて店を出たら、とたんにシーンと静かな空間になった。
一口に“日本人”といっても色んな人がいるもんだわ・・・


夜のテルミニ駅 バス乗り場も閑散 ホテルのツインル―ム。TVはジュニアスイートと違い普通のもの。
ライティングデスク シンクは小さいが
まあこんなものかな?
ビデは必ずあります このプラコップがちょっ
とね〜〜!!(苦笑)
シャワーがハンド式
なのはgood!
テーブルクロスかと
思ったハンドタオル。
手拭みたいな感覚?
アメニティーも最小限。
全身シャンプーには
ワロタ・・・
ビーフン炒め これはエビチリ。ピー
マンがいっぱい入っ
てて全然辛くない・・
蟹チャーハン。
やっぱりご飯が不
味いのよ・・・


レストランを出る時には、なんと雷まで鳴りひびいて、すごい雨模様。
イタリアは、10月が一番雨の多い月なんだそうな・・・まあ、しょうがないやね。